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2013-06-23 読書感想。俺の妹がこんなに可愛いわけがない12 実妹は少子化の日本ではファンタジーになりつつある [1次元@読書感想]


俺の妹がこんなに可愛いわけがない (12) (電撃文庫)

俺の妹がこんなに可愛いわけがない (12) (電撃文庫)

  • 作者: 伏見つかさ
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2013/06/07
  • メディア: 文庫

1973年以後日本の出生率は右肩下がり。平成23年の統計では出生数は105万806人。なんと前年より2万498人も減少しています。特に衝撃的なのは厚生労働省の発表した「人口動態総覧,都道府県(20大都市再掲)別 」の統計表です。驚くことに、全国都道府県全てにおいて男子より女子の出生数が少ないのです。少子化が切実な社会問題化している日本。このままだと2048年には総人口が1億人を割り込むという試算も出ており、我が国の将来を想像すると暗澹たる気分になります。しかし、それよりも総女子数が総男子数に比べて減り続けている事実に、マジで絶望を感じます。(ロリ的に)

当然ながら複数子供がいる世帯の「兄弟」、「姉妹」、「兄妹」、「姉弟」の組み合わせのうち、兄弟(男×男)以外の組み合わせも減少していると考えられます。しかも、一姫二太郎(一人目は女子、二人目は男子の方が育て易い)の風潮がいまだに残る日本では、貴重な女子との組合わせの主流は「姉弟」であって「兄妹」ではありません。ということは、「兄妹」という関係性は、既にファンタジーの領域に近づいているほど稀少ということになります。リアル妹を持つ全国の兄たちよ、君らは幸せ者だ。

さて、そんなファンタジックな「兄妹」をテーマにしたライトノベル『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』が12巻をもって完結いたしました。しかも禁断の兄妹愛(恋愛的な意味で)という最高な形でのフィニッシュでございました。正直告白すると、最終巻を読むまで「キモい」だの「バカ」だのとトゲトゲしい暴言の多かった桐乃には萌えられませんでした。いくら美少女で実はブラコンのツンデレキャラと言っても桐乃の放つ暴言には「兄妹愛以上のモノ」を感じられなかったからです。まあ、実の兄妹なんてそんなモンと言えばそれまでなのですが。

そんわけで、オレの中でこの作品のヒロインドラフト候補の第一位は黒猫嬢、そして続く第二位はあやせ嬢でした。厨二病で痛可愛い黒猫嬢と、ヤンデレでエロ可愛いあやせ嬢。方向性は違えど、二人とも恋愛的積極性が非常に高く、兄京介をリスペクトする姿勢が素晴らしくまさにヒロインといった感じでした。『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』という作品名にも関わらず、ヒロインドラフト候補に上がったのは実の妹ではなく、他人だったというのはなんとも皮肉めいてますが、これが偽らざる本音だったので仕方ありません。

ところがどっこい、最終巻にて桐乃が魅せたヒロインパワーはそれまでのスカウト勢の低評価を覆すものでした。もともと備わっていた「実妹」という天性の属性に、「性的な意味で兄が好き」という禁断の能力を土壇場で開花させた桐乃。その破壊力はまぎれもなく超中学生級と断言するレベルでした。当然のことながら、桐乃の真の実力を目の当たりにして、オレのドラフト会議は大混乱に陥りました。それまで既定路線にあった黒猫嬢とあやせ嬢の間に突如新星のごとく現れた大型新人桐乃。ドラフト候補をめぐって揉めるオレ、悩むオレ(全部オレ)

そんな混乱の最中、ある偉人の妹三箇条が思い出されました。そう、落とし神の異名を持つ、桂木桂馬氏が放った妹ヒロインはかくあるべしというBMW三箇条です。

①BLOOD=血縁。血が繋がっていること。義妹とか妹分みたいな軟弱なキャラは所詮他人。
②MEMORY=二人の思い出。家族ならではの質量。そろった思い出。これぞ兄妹の代えがたい絆。
③WONICHANMOE=ヲ兄ちゃん萌え。なにより兄を敬う心。

おお!最終巻での桐乃には上記全ての条件が揃っているではありませんか。もう悩む必要はありません。『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』という作品のヒロインは高坂桐乃一択に決まりました。故パンチョ伊東氏の「第1回選択候補選手、高坂桐乃、中学二年生、妹」という声が心の中で響き渡りました。(不謹慎ですみません)

・・・って全然読書感想になってないけど、まあ、いいか。すでに色々な所で真っ当な読書感想がネットの方々で見られるので当ブログはこのまま戯れ事で終始しようかと思います。

さて、エロゲーでも義妹が横行する今日、禁断の兄妹愛という勇気ある結末で締めくくった本作には素直に称賛の拍手を送りたいと思います。そして、イケメンでもスポーツ万能でもないのに、美少女キャラがホイホイ惚れてきて、リア充の王こと「リア王」だった主人公、高坂京介が「ちゃんと落とし前」をつけた事にも好感がもてました。
献身的な美少女とのフラグを自らバキバキと折り砕く京介。京介に振られて、涙を流す美少女の姿には背徳めいた感動があり、同時にハーレムエンドとは名ばかりのどっちつかずのヌルいラノベにはない、潔さがあり、読後感は満足の一言でした。

本作は実妹を扱った物語として至高の出来だと確信しております。「妹萌え」の全国の一人っ子諸君、そして男兄弟しかいない全国のムサい諸兄等はぜひとも一読して頂きたいと思います。

おまけ
桐乃に萌えてしまったので、電撃GSフェスティバルコミックを購入してしまいました。こちら一応コミック誌として発売されていますが、ハッキリ言って豪華付録がメインの商品になっています。(お値段3500円)今回の豪華付録は「ほぼ等身大サイズ」の高坂桐乃猫耳Verの抱き枕カバーです。


人生初の萌え抱き枕カバーを目にした感想は、「実に興味深い(ガリレオ風)」でした。等身大の存在感、付録とは思えないしっかりとした肌触り(Tシャツぽい)、なにより恥じらう桐乃の姿を間近で見られる事に感動いたしました。これまでコミケなので販売していた壱万円オーバの抱き枕カバーに内心首を傾げていましたが、これは本当に良いモノでした。





なお、妻帯者なので、流石にこの抱き枕カバーは秘蔵するつもりでしたが、あっさりと嫁バレしました。ゲフ。

電撃G's Festival! COMIC (ジーズフェスティバルコミック) Vol.30 2013年 08月号 [雑誌]

電撃G's Festival! COMIC (ジーズフェスティバルコミック) Vol.30 2013年 08月号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: 雑誌


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