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2013-09-08 世間知らずは殿様ばかりではない@目黒のさんま祭り。 [3次元@スナップ写真/日記]


落語に詳しくなくとも、「目黒のさんま」の話は知っている人が多いと思います。ざっとおさらいすると、あるお殿様が目黒で生まれて初めてサンマを口にする。脂したたる焼きたてのサンマの味に『美味しんぼの京極さん』の如く感動したお殿様は、漁場でもないのにもかかわらず目黒をサンマの名産地であると勘違いしてしまい、後日、宴席の場で、妙な事を口走ることになるというお話です(要約し過ぎ)目黒が漁場ではないという事を知らないお殿様の世間知らずぶりが面白いというお話ですが、実際に落語を聞くとのんびりとしたお殿様と、とぼけた家臣との会話が笑えます。

さて、そんな落語の舞台となった「目黒」にて毎年9月上旬に『目黒のさんま祭り』というものが開催されています。目黒駅前商店街振興組合が主催するお祭りで、毎年新鮮なサンマ7,000匹を「無料提供」するという大変太っ腹なものです。噂には聞いていたこのお祭り、一度は体験していみるか、ということで行ってみました。

当日は生憎の空模様。天気予報の雨雲レーダではかなりの雨が降りそうな感じでした。そのため、参加者はそれほどでもないだろうと「高をくくって」開始時間である10:00に到着・・・・が、到着してみびっくり。空模様など関係なく、サンマの煙が立ちのぼる会場前はご覧のような行列でした。後日、テレビやらネットで情報を収集したところ、このお祭りが「大行列必至」であることは「常識」だった模様。ちょっとしたイベント程度に考えていた自分はどうやらとんだ世間知らずだったようです。


結局この行列は延々と続き、首都高速2号線からさらに右に折れて最終的には下図のあたりまで伸びていました。距離にして700メートル以上!待ち時間にして、なんと3時間前後。今年は雨模様の天気だったため、気温はそれほどでもありませんでしたが、これが晴天の日だったらと思うとゾッとします。サンマにありつくまで約3時間、焼けつくような日射しに耐えつつ、焼きあぶられたサンマを待たねばならぬのです。人もさんまも焼き焦がされる。まさに「食うか食われるか」というのがこのお祭りの本質であると知りました。

大きな地図で見る
待ち時間に恐れをなして、退散しようか悩みましたが、せっかくなので並んでみました。待機列で係りの方から富くじ(福引き券)をもらう。無料でサンマを食べられる上に無料で福引き券を貰えるのはなんだか申し訳なく思ってしまいます。でも何が当たるかワクワクするのもまた事実←ポケットティッシュでした。

目黒のさんま祭りでは徳島県神山町の芳醇すだちが無償提供されています。徳島といえば、阿波踊り。独特的な所作で練り歩く姿に目を奪われます。ほおかむりしたおっさんの表情が素敵すぎ。


こちらはその徳島すだち大使。大使自ら参加者にすだちを渡してくれます。ありがたや、ありがたや。

サンマの煙に咳き込むすだち大使を激写。位置取り的にサンマの煙がもろ被りのため大変そうでした。

時折列から抜け出して写真を撮りつつ、三時間経過後にようやくサンマにありつく。例年岩手の宮古市から直送されるそうですが、今年は不漁だったため、急遽北海道から取り寄せたとのこと。まるまると太ったさんまは大変美味しそう。なお、大根おろしは栃木県高林からの提供だそうです。使用している炭も、和歌山県みなべ町の備長炭。そんな各地の一級品をあつめて無料で配布するというのだから、この祭りの大盤振る舞いは尋常ではない。まさに大名級です。(これが言いたかった)


大量のサンマを手際よきく焼き、スムーズに手渡す主催者の手際に舌を巻く。さながら駅伝の給水ポイントのような感じでした。

で。こちらゲットしたサンマでございます。美味そうですね。美味かったです。自宅のグリルで焼いた物と備長炭であぶり焼いたサンマの差は歴然。これぞ真のさんまの味。「さんまは目黒に限る」というのは落語だけの話ではなかったようです。(これも言いたかった)
以上、目黒のさんま祭りでした。

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